当座借越~二勘定制

ところで、前回、「当座預金口座の預金残高」額まで、小切手が切れると言いました。
しかし、取引銀行と「当座借越契約」という契約を結んでおくと、約束した一定額まで、残高を超えて小切手が切れます(つまり<借金>になります)。
例えば・・・

【例1】
7月16日、商品20,000を仕入れ、代金は小切手を振り出して支払った。
なお、当座預金残高は15,000であったが、銀行と50,000を限度額として当座借越契約を結んである。

という場合、預金残高の15,000までは当座預金勘定を減少(貸方)させて、残高ゼロのところからは残り5,000は「当座借越」という負債の勘定(負債なのでやっぱり貸方)になります。
【仕訳】
(借)仕 入 20,000
/(貸)当座預金 15,000
/(貸)当座借越   5,000
このケースは、「当座預金」と「当座借越」という二勘定を用いました。

当座借越~一勘定制

これに対し、残高プラス(預金)も残高マイナス(負債)も「当座」という勘定一勘定で行う場合もあります。
この場合は、
【仕訳】
(借)仕 入 20,000
/(貸)当 座 20,000
この「当座」勘定の場合は、残高が借方にある場合は預金(資産)、貸方にある場合は借越(負債)となります。

先の例で、当座勘定¥15,000の借方残高でスタートしたとすると、

当座勘定(一勘定制)

これは、借方に残高があるので、当座預金(資産)。

当座勘定(一勘定制)借越

次に、7/16に仕入のため小切手を20,000円切ったので、
それまでの残高15,000-仕入20,000=△5,000
というわけで、差し引き、貸方側に5,000円の残高=借越(負債)です。

3級試験仕訳問題の場合、問題文で「二勘定制で」とか「一勘定制で」といった指示がない場合があります。

その代わり、勘定科目の選択肢が示されますから、その選択肢の中に「当座預金」「当座借越」があれば二勘定制、「当座」しかなければ一勘定制で考えます。

解ける!簿記3級 本試験レベル問題(当座借越)

【問題】
得意先NGS商店より掛代金¥100,000の回収として、同店振出しの小切手を受け取り、ただちに取引銀行の当座預金に預け入れた。
ただし、当座預金口座の残高は20,000の借越しとなっている。

【THINKING SPACE】

 

 

 

 

 

これは、(例3)と反対に、借越し状態から、お金が入ってくる場合です。
この場合は、まず借越(借金)に充てて、借越がゼロになったら、当座預金に入れます。

【仕訳】
(借)当座借越 20,000
(借)当座預金 80,000
/(貸)売掛金 100,000
(二勘定制の場合)

これが、もし勘定科目の選択肢が「当座」であれば、

【仕訳】
(借)当 座 100,000
/(貸)売掛金 100,000

さて、次講からいよいよ簿記3級のヤマ場「手形」です。

次講「手形とは」へ

「簿記検定合格直結講座」トップに戻る

■ビジュアル簿記動画(無料)