【この講で学習するポイント】
・普通預金・当座預金について、複数の金融機関で口座を開設している場合の、記入機関別の勘定による管理と仕訳方法

会社の取引先が増えていくと、普通預金当座預金の口座を、複数の銀行で開設することがあります。

このように同じ普通預金や当座預金でも複数の銀行の口座がある場合、これまでの仕訳のように単に「普通預金」「当座預金」としただけでは、全口座トータルの残高はわかっても、銀行ごとの増減や残高がわかりません。トータルではプラスの残高でも、ある銀行の口座は残高がショート(=残高不足、マイナス残高のこと)してしまうこともありえます。

そこで、複数の銀行で口座を開設している場合は、勘定科目名の普通預金や当座預金のあとに「○○銀行」「××信金」などと金融機関名をつけ足して区別します。

【例5-7】
(1)当社はA銀行とB信用金庫にそれぞれ普通預金口座を開設し、¥100,000ずつ両口座に現金で入金した。
(2)A銀行の普通預金口座から¥20,000をB信用金庫の普通預金口座へ資金移動し、振込手数料¥300がA銀行普通預金残高から差し引かれた。

【仕訳】

(1)

(借)普通預金A銀  行 100,000 

(借)普通預金B信用金庫 100,000

/ (貸)現      金 200,000

(2)

(借)普通預金B信用金庫 20,000 

(借)支 払 手 数 料   300

/ (貸)普通預金A銀行   20,300

【実務上では】
実務で使用される会計システムや会計ソフトでは、勘定科目の下位カテゴリーとして、「補助科目」というものを設定できます。普通預金をA銀行、B信用金庫、C信用組合に口座開設しているのであれば、「普通預金」という勘定科目の下に、補助科目として「A銀行」「B信用金庫」「C信用組合」と設定して運用します。売掛金や買掛金なども同様に、売掛金勘定や買掛金勘定の下位カテゴリーに、掛け取引の相手先である得意先名・仕入先名を補助科目として設定し、得意先・仕入先ごとの売掛金残高や回収、買掛金残高や支払いの管理などに使います。
【銀行別預金勘定のまとめ】
・普通預金・当座預金について、複数の金融機関で口座を開設している場合、勘定科目を金融機関別に分けて、「普通預金〇○銀行」「当座預金××銀行」のように預金勘定名の語尾に金融機関名をつけて区別する

(ただし、日商簿記検定では問題文の指示、与えられた選択肢に従うこと)