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固定資産の期中売却

減価償却の会計処理は通常、期末決算のときに行いますが、会計期間の途中で固定資産を売却した場合は、売却した月までの月割りで減価償却をしたうえで、売却します。
例えば、前講の設例で、期首ではなく、期首から2か月目に売却したとしたら・・・?

【問題】
5月22日に備品(取得原価¥500,000、期首減価償却累計額¥90,000、残存価額は取得原価の10%、耐用年数10年、定額法で減価償却、間接法で記載)を¥400,000で売却し、代金は後日受け取ることとした。
なお、当店の会計期間は4月1日から3月31日までの1年間である。

通常は年1回、期末決算のときにまとめて行う減価償却費の計算、仕訳を、売却の場合は売却時に月割で行います。
まず、通常どおり1年分の減価償却費を計算すると・・・

(取得原価500,000-残存価額50,000)÷耐用年数10年=45,000

これで1年分ですが、今回の問題では、丸1年ではなく、5月22日までなので、4月~5月の2か月分で計算します。
(月の途中で売却した場合、それが何日であってもその月は計算に含めます)

1年分の減価償却費45,000 × 2/12 = 7,500

こうして計算された減価償却費を仕訳に直すと、

(借)減価償却費 7,500
/(貸)備品減価償却累計額 7,500

となります。
この時点で、備品減価償却累計額は、当期首までの¥90,000+4~5月分の¥7,500で、合計¥97,500となります。
ここで売却の仕訳、つまり期首売却のときと同様に、備品の取得原価を貸方に、減価償却累計額を借方に反対仕訳で消去します。
月割減価償却費計算の仕訳と合わせると、

(借)減 価 償 却 費  7,500
(借)備品減価償却累計額 97,500
(借)未 収 入 金   400,000
(借)固定資産売却損    2,500
/(貸)備品減価償却累計額  7,500
/(貸)備       品 500,000

あるいは、借方の備品減価償却累計額¥97,500と貸方の備品減価償却累計額¥7,500を相殺して、

(借)減 価 償 却 費  7,500
(借)備品減価償却累計額 90,000
(借)未 収 入 金   400,000
(借)固定資産売却損    2,500
/(貸)備       品 500,000

でもOKです。

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間接法の場合、仕訳の形にするとわかりにくくなりますが、

「取得原価¥500,000-減価償却(前期まで¥90,000+当期7,500)=¥425,000
の価値の固定資産を¥400,000で売却した」

という意味になります。
わかりにくくなったら、直接法の考え方に立ち戻ってください。

解ける!本試験レベル問題

次の取引について、下記の語群から勘定科目を選んで仕訳してください。
建物(取得原価¥500,000、期首減価償却累計額¥300,000、耐用年数30年、残存価額は取得原価の10%、定額法、間接法で記帳)をX0年6月30日に売却し、売却代金¥180,000は来月末に受け取ることにした。
当店は年1回、毎年9月末日決算である。
(語群)建物・売掛金・未収入金・建物減価償却累計額・固定資産売却益・固定資産売却損

【解答・解説はこちらから~問題演習編サイトへ】

固定資産と付随費用

最後に、付随費用です。

購入に伴う手数料などの付随費用は、商品仕入れや有価証券の場合と同じで、費用に計上するのではなく、購入原価に含めます。
それだけです。
それだけのことですが、簿記検定試験ではよく出題されます。

解ける!簿記 3級 本試験レベル問題(固定資産の付随費用)

【問題】
店舗用の建物¥1,000,000を購入し、不動産業者への仲介手数料¥50,000とともに小切手を振り出して支払った。

【THINKING SPACE】

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】
(借)建 物 1,050,000
/(貸)当座預金 1,050,000

ボリュームが多かったですか?
でも、3級で問われる固定資産・減価償却の論点はこれで全てです。
これであなたも、あの「減価償却」と呼ばれるものを、マスターしました。
大事なテーマですので、丁寧に復習して得意分野にしてしまいましょう。

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