【この講で学習する内容】 1.現金決済と普通預金決済 2.掛代金の普通預金口座からの決済 |
現金決済から普通預金決済へ
まずは現金取引の復習から。
【例5-1】三分法で仕訳 (1)7/22、商品¥2,000を仕入れ、代金は現金で支払った。 (2)7/23、(1)で仕入れた商品を¥3,000で販売し、代金は現金で受け取った。 |
【仕訳】
(1)
(借)仕 入 2,000
/(貸)現 金 2,000
(2)
(借)現 金 3,000
/(貸)売 上 3,000
上記の仕訳について、代金を現金払いではなく、普通預金口座から振込んだり、口座に入金されてきたら、現金勘定に替えて「普通預金」勘定(資産)を使います。
現金と同じ資産のグループなので、仕訳でも同じポジションにもってきます。
【例5-2】 (1)7/22、商品¥2,000を仕入れ、代金は普通預金口座から振り込んだ。 (2)7/23、(1)で仕入れた商品を¥3,000で販売し、代金は普通預金口座に振り込まれた。 |
【仕訳】
(1)
(借)仕 入 2,000
/(貸)普通預金 2,000
(2)
(借)普通預金 3,000
/(貸)売 上 3,000
普通預金勘定も現金勘定と同じ資産グループの科目なので、増えれば借方、減れば貸方に仕訳します。
【例5-1】では現金であったポジションが、普通預金にそっくり変わっただけです。
掛代金を普通預金で決済する場合
次は、掛代金(売掛金・買掛金)の決済を現金ではなく、普通預金で行う場合の例です。
【例5-3】 (1)7/22、商品¥2,000を仕入れ、代金は掛けとした。 (2)7/23、(1)で仕入れた商品を¥3,000で販売し、代金は掛けとした。 |
【仕訳】
(1)
(借)仕 入 2,000
/(貸)買掛金 2,000
(2)
(借)売掛金 3,000
/(貸)売 上 3,000
【例5-4】 (3)(1)の掛代金が普通預金口座から引き落とされた。 (4)(2)の掛代金が普通預金口座に入金された。 |
【仕訳】
(1)
(借)買 掛 金 2,000
/(貸)普通預金 2,000
(2)
(借)普通預金 3,000
/(貸)売 掛 金 3,000
それぞれ、買掛金(負債)と売掛金(資産)を貸借反対仕訳でそれぞれ消滅させ、代わりに(3)では普通預金から出ていって(減少して)、(4)では普通預金に入って(増加して)きます。
【普通預金のまとめ】 ・普通預金は現金と同じ資産グループである。 ・よって、現金と同様、入金されれば借方、出金(引き出し、振込、引き落とし)されれば貸方 |