返品(戻り・戻し)の会計処理方法

【例3-1】再掲
(1)7/22、商品¥2,000を仕入れ、代金は掛けとした。
(2)7/23、(1)で仕入れた商品を¥3,000で販売し、代金は掛けとした。

【仕訳】

(1)(借)仕 入  2,000 (貸)買掛金 2,000

(2)(借)売掛金 3,000 (貸)売 上  3,000

ところで、このように掛け取引で一旦売買が成立したものの、納品後に品質トラブルや品違いなどが発覚したら、どうなるでしょう?

取引先との交渉しだいですが、販売側は返品に応じなければならない場合もあります。

返品とは、品物が販売者に戻ってくることであり、その品物について仕入や売上が取り消されることになります(仕入側が「戻し」、販売側は「戻り」)。

仕訳上では返品の額分だけ仕入や売上、そして掛け取引ならば掛代金を取り消すということになります。つまり仕入や売上時の仕訳を貸借反対仕訳します。

例えば、(1)について全て返品したら

(1)‘(借)買掛金 2,000 (貸)仕 入 2,000

例えば、(2)について、販売した商品のうち¥1,000分について返品されたら、

(2)‘(借)売 上 1,000 (貸)売掛金 1,000

という仕訳になります。

「戻り」と「戻し」の違いわかりますか?

ところで、返品のことを、問題文によっては「戻り」や「戻し」という表現が使われることがありますが、「戻り」と「戻し」の違いがわかりますか?

具体的には、「戻り」と「戻し」、どちらが売上側、どちらが仕入側が使うかわかりますか?

まず、「戻り」は商品が「戻ってくる」ので、自分が売り上げた商品です。自分が仕入れた商品は「戻す」のであって「戻り」はしません。なので、「売上戻り」といいますが「仕入戻り」とはいいません。

逆に「戻し」は、商品を「戻す」ので、自分が仕入れた商品についてです。自分が売り上げた商品は「戻す」のではなく「戻される」つまり「戻る」ものなので、「仕入戻し」といいますが「売上戻し」とはいいません。

解ける!日商簿記3級本試験レベル問題演習

仕訳問題 (三分法で)
玉喜商店から掛けで仕入れていた商品のうち、¥3,000が品違いのため返品した。この分は同店に対する掛代金より差し引かれた。

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