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決算整理とは

具体的な精算表の本試験問題演習に入る前に、決算時に行う特有な処理である「決算整理事項」にどんなものがあるか、見てみます。

3.勘定記入
3.1 勘定記入

3.2 試算表の作成

3.3 決算整理
<未処理事項の処理>
仮受・仮払金、現金過不足判明など
(決算時に限らず判明すればいつでも)
<決算整理事項>
1.売上原価
2.貸倒引当金設定
3.有価証券評価替
4.減価償却処理
5.費用・収益の繰延・見越
(消耗品費の処理)
6.(あれば)引出金・現金過不足の処理
4.財務諸表作成

と、このうち「未処理事項」は決算時に限らず、原因が判明すれば正しい内容に処理されるもので、すでに仮受金仮払金現金過不足の講で学習してあります。

「決算整理事項」についても、2.3.4.5.6.は各単元で学習済みです。

というわけで、本サイトでまだ取り上げていないのは、1.売上原価です。

売上原価・商品売買益の計算

実はこれも概要はすでに、「超」入門編や、対策講座のはじめの方、「商品売買」のところでふれています。

まず、懐かしい「超」入門編の例を思い出します。

【設例】
7月22日に¥1,500,000の商品を仕入れ代金を現金で支払った。
7月30日、かねて¥1,500,000で仕入れてあった商品を¥2,000,000で販売し、現金で支払いを受けた。

【仕訳】
7/22
(借)商 品 1,500,000
/(貸)現 金 1,500,000
7/30
(借)現   金 2,000,000
/(貸)商   品 1,500,000
/(貸)商品売買益  500,000

・・・これは分記法という処理方法で、取引ごとに商品売買益を計算しています。

ところが、実際の商売では日々いろいろな価格(単価)のさまざまな商品を仕入れ販売しているので、毎回商品売買益を計算するのが煩雑、ということで一般的には3分法、つまり、
【仕訳】
7/22
(借)仕 入 1,500,000
/(貸)現 金 1,500,000
7/30
(借)現 金 2,000,000
/(貸)売 上 2,000,000

・・・と処理しました。

そして最後(決算時)にまとめて商品売買益を計算するために、売上勘定の合計から仕入勘定の合計を引くわけですが、単純に引くだけではダメでした

前の会計期間に仕入れた商品が当期に売れたり、逆に当期に仕入れたものが当期に売れずに在庫として残っていたりするからです。
(詳細:商品売買の講へ

なので、前期に仕入れたものが当期に売れたのであれば、その原価は当期に仕入れたものとし、逆に当期に仕入れたのに当期中に売れずに来期以降の在庫となったものは、当期の仕入原価から除きます(来期以降、実際に売れた期の仕入に計上します)。

以上をまとめると、

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商品売買益
=売上高-売上原価(売り上げられた分の商品の仕入原価)

売上原価
=仕入合計
+(前期からの)繰越商品
-(次期への)繰越商品

この作業を、決算整理事項として必ず行います。
売上原価を仕入勘定で計算する場合(つまり、仕入=売上原価とする場合)の仕訳としては

(借)仕  入 X,XXX
/(貸)繰越商品 X,XXX
(借)繰越商品 X,XXX
/(貸)仕  入 X,XXX

これだけ見ると、「仕入↔繰越商品で反対仕訳で元通りじゃん!」って思えますが、1コめの仕訳は前期からの繰越商品を当期の仕入に加えています
2コめの仕訳は、次期への繰越商品(=期末在庫・売れ残り)を、当期の仕入から除いているという意味です。

※次期への繰越商品は、商品売買の講で述べたとおり、期末在庫を有物調べし、期末商品棚卸高として算定します。

こうした加減を行った上で仕入勘定の合計を、売上勘定の合計から引けば、当期の正しい商品売買益が計算できます。

この作業を精算表の修正記入欄で行います。

解ける!簿記 3級 本試験レベル問題(決算整理~売上原価の計算)

【問題】
次の決算整理事項に基づき、精算表を完成させよ。
[決算整理事項]
期末商品棚卸高は¥200,000であった(売上原価は「仕入」の行で計算すること)。

【THINKING SPACE】

 

 

 

 

 

【解答】

【合格直結の考え方】
いきなり精算書過去問で説明が足りませんでしたか?

(1)繰越商品について

残高試算表にある¥300,000分は前期からの繰越商品。
なので一旦当期仕入れたことにします。
(借)仕  入 300,000
/(貸)繰越商品 300,000

また、期末商品棚卸高は、期末在庫を棚卸ししたら¥200,000分あったということで、売れ残り=次期以降に売れる予定で、当期の売上原価(=仕入勘定)から除きます。
(借)繰越商品 200,000
/(貸)仕  入 200,000

この処理をした上での繰越商品勘定は、借方に¥200,000になりました。
これは資産としてB/Sの借方に反映されます。

(2)売上について

売上原価・商品売買益の決算整理に関し、売上勘定は特にイジらないので、残高をそのまま収益→P/Lの貸方に転記します。

(3)仕入について

(1)の繰越商品との仕訳結果を修正記入欄に転記し、そこでの加減した結果を、費用→P/Lの借方に転記します。

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