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引出金の仕訳方法のおさらい

引出金について、前項で見てきた【例1】~【例3】について、仕訳の先の勘定記入について考えましょう。

以下、資本金勘定は使わないものとする
【例1】7月2日、店の現金から、事業主の生命保険料として¥20,000を流用した。
【例2】9月5日、店の現金から、事業主の所得税¥100,000を郵便局で納付した。
【例3】12月31日、本日決算日につき、引出金勘定について必要な決算整理をする。
ただし、当期は引出金勘定は【例1】【例2】の取引のみであった。

【仕訳】
7/2
(借)引出金 20,000
/(貸)現 金 20,000
9/5
(借)引出金 100,000
/(貸)現 金 100,000
12/31
(借)資本金 120,000
/(貸)引出金 120,000

解ける!簿記 3級 本試験レベル問題(引出金と勘定記入)

【例1】から【例3】までの取引について、
(1)引出金勘定を用いず全て資本金勘定で処理する場合
(2)引出金勘定を用いる場合
それぞれに関する以下の勘定の空欄に適切な[日付]「語句」(金額)を埋めなさい。

(1)すべて資本金勘定で処理する場合

資本金勘定(問題)

【 THINKING SPACE 】

 

 

 

 

 

 

 

 

【解答】
a=7/2
b=現金
c=20,000
d=9/5
e=現金
f=100,000
g=次期繰越
h=580,000
i=前期繰越
j=580,000

【解説】
仕訳は楽勝でも、こんな空欄だらけの勘定が出されると、思考が止まってしまいますね。
ここは落ち着いて、資本金勘定について思い出して・・・
純資産なので、資産とは逆で、増加が貸方、減少が借方。

だから、「前期繰越」が貸方のトップ(1月1日)にありますね。
すると、借方は資本金の減少について。ここで【例1】【例2】の仕訳を思い出して、資本金から保険料と税金を使った(減少した)ので、a~fは【例1】と【例2】の仕訳の内容を転記すればいいですね。

ちなみに、「b」と「e」の科目名は、仕訳の相手科目なので、どちらも「現金」ですね。

次にgとhですが、12月31日なので、期末決算に関する内容ですね。

貸方のトップ「前期繰越」とは逆に、借方の最後は「次期繰越」です。

最後にiとjです。

締切線(合計額の下の二重線)の次の項目なので、次の期の期首です。

よって、再び「前期繰越」で、金額は、hと同じです。

(2)引出金勘定を用いる場合

資本金勘定(引出金問題)

引出金勘定(問題)

【THINKING SPACE】

 

 

 

 

 

 

【解答】
a=12/31
b=引出金
c=120,000
d=7/2
e=現金
f=20,000
g=9/5
h=現金
i=100,000
j=120,000
k=資本金
L=120,000

【解説】
まず、順番に資本金勘定から。
(1)の資本金勘定とよーく見比べてください。
「前期繰越」「損益」「次期繰越」は一緒ですね。

というわけで、7/2と9/5の現金120,000に関する内容が、[a]「b」(c)です。

つまり、私的流用で資本金を減らす個々の取引についてであり、引出金勘定を用いる場合は、まとめて「引出金」というカタチで精算します。

次にその引出金勘定の中身について。
借方に2つの取引があったことがわかります。

引出金が借方にくるのは?ここが7/21と9/5の保険料と税金支払いのことです。

そしてそれを、貸方で12/31の決算に精算、つまり資本金に振り替えています。

ここで、資本金勘定と引出金勘定を再び見比べてください。

何か気づきませんか?
引出金勘定には、前期繰越や次期繰越がありません。
引出金は期末の決算で必ず資本金に振り替えて精算する(ゼロにする)ので、繰り越しはありえないのです。

こういったところも、仕訳問題だけでは身につかない、勘定特有の論点なので、本設問の空欄を埋めるだけでなく、勘定のつくり、しくみをじっくり眺めて、身につけてください

そして、検定試験の第2問や第4問対策で、勘定記入の問題につまづいたら、本設問に戻ってきてください。

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