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第4講 簿記検定の大本命~仕訳とは?

「仕訳」は、一つの出来事(取引)について借方/貸方がそれぞれ「何がいくらか」を整理する作業で、簿記の学習でもっとも頻繁に行う作業です。

仕訳の問題は簿記3級の試験でも2級の試験でも毎回必ず第1問、配点20点で出題されます。

また、直接的な仕訳の問題ではなくても、ほとんどすべての問題が、仕訳を基礎に、正解を導き出す考え方が必要になっています。

仕訳


仕訳について理解するために、前回「単式簿記と複式簿記」で見てきた■例1■にもう一度登場してもらいます。

■例1■
1 7月1日に自己資金である現金200万円を出資して当店を開業した。
2 7月2日に埼玉銀行から100万円を現金で借り入れ
3 7月16日に50万円の備品を購入して代金を現金で支払い
4 7月22日に200万円の商品を仕入れ代金を現金で支払った。

こうした1~4のような資産や負債、純資産に変動が生ずるようなことがらを、「取引」といいます。

さて、前回のおさらいから始めます。

銀行通帳や家計簿でおなじみの単式簿記では、現金の増減しか記録しないのに対し、複式簿記は、必ず一つの事象・取引について、「複式」つまり<借方/貸方>両方に同額の金額の変動を記録するものでした。

つまり、(例1)で見れば

1 (借方)資産として現金が200万円増加した。
  /(貸方)(その出所は)純資産の資本金200万円である。

2 (借方)資産として現金が100万円増加した。
  /(貸方)(その出所として)負債の借入金が100万円増加した。

3 (借方)資産として50万円の備品が増加した。
  /(貸方)対価として資産の現金50万円が減少した。

4 (借方)資産として200万円の商品が増加した。
  /(貸方)対価として資産の現金200万円が減少した。

(1~4の借方/貸方の記述、「出所」や「資産の減少」については第2講「借方・貸方の極意」を参照)

という内容で貸借対照表が作られました。このように、複式簿記では、一つの事象・取引について、必ず借方・貸方の両方に同額の金額の変動があるのです。

このうち、借方・貸方の必ず両方対になることを「取引の二重性」、借方/貸方の金額が必ず同額になることを
「貸借平均の原則」といいます。

実際の簿記の手順では、こうした1~4の事象・取引についていきなり貸借対照表に書き込むのではなく、取引の二重性や貸借平均の原則を利用した「仕訳」という作業を先に行います。

「仕訳」とは、(例1)でいえば、1~4の事象・取引について、貸借対照表の借方/貸方にそれぞれどの科目にいくらの金額を記載するかを、メモしておくことです。

■例1■の仕訳
1 (借)現金 200万円 (貸)資本金200万円
2 (借)現金 100万円 (貸)借入金100万円
3 (借)備品  50万円 (貸)現金  50万円
4 (借)商品 200万円 (貸)現金 200万円

仕訳で注意するポイントは、3と4について、資産である備品や商品が増加し、その対価として同じ資産である現金が減少していますが、

3 (借)備品  50万円
  (借)現金 -50万円
4 (借)商品 200万円
  (借)現金-200万円

のように、資産を借方でマイナスとするのではなく、

資産の減少は貸方

に書くことが、仕訳や勘定記入のルールです。

さて、前回「単式簿記と複式簿記」では、この1~4について、貸借対照表に直接書き込んでますが、その前に実際は、仕訳した結果を「総勘定元帳」という帳簿に記入します。

言い換えれば、仕訳は、総勘定元帳のどの勘定にいくら記入するかのメモです。

この、帳「簿」に「記」録することを簿記と呼びますので、ここの作業が簿記のもっとも簿記たるところです。
各科目(現金や備品、商品、借入金、資本金など)ごとに、「勘定」という口座をつくって、各科目の繰越、受入、払出、残高を記録します。

その「勘定」への記入については、次回をお楽しみに。

次講「勘定記入」へ

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