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帳簿を実際の有高に合わせる現金過不足

最近の出題例:(第1問仕訳問題)第133回、第135回
       (第5問精算表)第126回、127回、129回、130回、131回、133回

現金過不足は、<過剰か不足か>、<帳簿を増やすのか減らすのか>、<借方か貸方か>、<雑益か雑損か>、という二項対立的な選択をそれぞれ正確に理解できているかが問われます。

基本は、「帳簿か?実際か?」という二項対立に対し「常に実際有高が正しい
oyb帳簿と実際との相違があれば、正しい実際有高に合わせるべく、帳簿の方を調整する」という大前提を理解しておくことが、すべての基礎です。

「なぜ、必ず帳簿の方を実際に合わせるか」って?
帳簿の数字は調整できますが、実際にあるものは増やしたり減らしたりできません。
(経理担当者のポケットマネーで・・・とかはしません!)

現金過不足


経理の実務では、帳簿上の数字と実際の現物が合っているかをチェックします。

例えば、「棚卸」(または有物調べ)といって、商品の在庫について実際の有高を調べて帳簿上の残高と照合する作業が、定期的にあります。そして、相違がある場合は、実際に調べた有高と同じになるように、帳簿上の残高を合わせるよう調整します。
(「棚卸」「有物調べ」と商品在庫の計算について・・・商品売買へ

同様に、現金についても、実際の有高を数えあげて、帳簿上の数字と合っているかチェックします。このとき、もし帳簿と実際に相違があったら、実際の有高と一致するように帳簿上の数字を増減させて、実際の有高のほうに合わせます

■例1■
現金の実査を行ったところ、帳簿残高は¥10,000、実際有高は¥10,500であったが、現時点で差額については原因不明である。

この場合、 帳簿 < 
実際 です。
帳簿残高を実際有高に合わせるために、帳簿(現金勘定)に、差額の¥500を増加させます(=借方)。

<仕訳>
(借)現 金 500 (貸)??? 500

この貸方の「???」には、「現金過不足」という科目が入ります。

貸方にある場合は、実際の現金の方が多くて、帳簿上の現金を増やすという、プラス(現金過剰)の意味です。

(意味・・・借方に現金が\500入ってきたが、対価として何も失っていない) 

■例2■
現金の実査を行ったところ、帳簿残高は¥10,000、実際有高は¥9,500であったが、現時点で差額については原因不明である。

この場合、 
帳簿 > 実際 です。
帳簿残高を実際有高に合わせるために、差額の¥500を帳簿から減らします(=貸方)。

<仕訳>
(借)??? 500 (貸)現 金 500

この借方の「???」も、「現金過不足」勘定になります。この場合は不足ですね。

(意味・・・貸方で現金\500が減少したが、代わりに借方に何も得られていない)

現金過不足の顛末


「現金過不足」勘定は、現金の帳簿上の残高と実際の残高に相違があって、その原因が不明な場合に「仮」に計上しておくもので、原因が判明すればもちろん、解消します。

■例3■
例2の現金不足\500は、旅費交通費の記帳漏れと判明した。

<仕訳>
(借)旅費交通費 500 (貸)現金過不足 500

(例2)で借方に計上した現金過不足\500が、例3により貸方で消去します。

結局、(例2)(例3)を合体すると、残るのは、

(借)旅費交通費 500 (貸)現   金 500
(意味・・・旅費交通費\500を現金で支払った)

という、本来の仕訳になります。そもそも、記帳漏れなんかしなければ、こうなるはずです。


また、決算時になっても原因が判明しない場合は、強制的に「雑益」「雑損」勘定に振り替えます。

■例4■
決算日時点で、例1の現金過不足の原因が判明しなかった。

<仕訳>
(借)現金過不足 500 (貸)??? 500

(例1)で貸方に計上していた現金過不足\500を借方で帳消しにし、代わりに貸方には、雑益?雑損?
例1は不足ではなく、現金が多かったわけですね(つまり、実際有高に合わせて帳簿上の数字を増やした)。

それで貸方計上なので、費用ではなく収益。よって「雑益」ですね。

→ 決算処理(第5問精算表)の問題対策へ

解ける!簿記 3級 本試験レベル問題
月末に現金の実査を行ったところ、現金の実際有高が帳簿残高より\20,000過剰であることが判明したため、帳簿残高と実際有高を一致させる処理を行うとともに、引き続き原因を調査することとした。なお、当店では、現金過不足の雑益または雑損勘定への振り替えは決算時に行うこととしている。

< THINKING SPACE >










<解答>
(借)現   金 20,000 (貸)現金過不足 20,000

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